子犬を飼い始めた時に、あまりにも良く寝るのでもしかして体調が悪いのではないか?と心配になった経験があるという方もいらっしゃるでしょう。子犬の時には、一日中寝てばかりいるという犬もいますが、安心して下さい。犬の平均睡眠時間は、人間とは異なりとても長いのです。成犬でも平均睡眠時間は、12時間~15時間となんと一日の半分以上寝ているという事になります。これが子犬や老犬になると更に長くなり、18時間と言われています。犬の祖先はオオカミです。オオカミは、狩りに備えて長時間体を休めていたため、その名残で犬の睡眠も長いのです。病気ではないかと心配されていた方、犬の睡眠について詳しくご紹介しますので参考になさって下さい。
犬の睡眠について
☆犬の睡眠について
犬の睡眠には、人間と同じように眠りの深い「ノンレム睡眠」と眠りの浅い「レム睡眠」があります。人間は浅い眠りのレム睡眠の時に夢を見ます。最近の研究でわかったことですが、犬もレム睡眠中に夢を見ます。人間は、ノンレム睡眠とレム睡眠の比率は8:2です。犬の場合は全く逆で2:8である事がわかっています。これは、先祖であるオオカミが敵からの襲来に備えて、長時間深い眠りにつかなかった事が原因だと言われています。また、犬も寝言のように小さく吠えたり、手足がピクッと動くことがあります。これは、レム睡眠中に起こる現象です。一方、ノンレム睡眠の際には、細胞の修復や成長ホルモンの分泌が行われており、成長にはかかせない大切な睡眠となっています。
☆犬の睡眠中の姿勢について
犬は、ノンレム睡眠時とレム睡眠時で寝ている姿勢が違うことをご存知でしょうか。
ノンレム睡眠時
深い眠りに入っている状態で、姿勢は手や足、体も伸ばしてリラックスした形で眠っています。体も脳も疲れを取るために力が抜けています。
レム睡眠時
アゴを床や地面に付けている姿勢で寝ています。地面から、敵や獲物が近づいている気配を感じるためです。日常でよく見かける姿勢ではないでしょうか。
☆犬が睡眠不足になるとどうなるのか?
犬は、睡眠不足になるとイライラしたり怒りやすくなるなど、情緒不安定になります。飼い主のいう事を聞かなくなったりもします。犬の睡眠時間は最低でも10時間以上必要です。10時間以下になってしまうと睡眠不足なので、ストレスがかかるので注意しましょう。
☆睡眠不足にならないための注意点
1.安眠スペースの確保
サークルなどで、犬が安心して眠れる場所を作ってあげましょう。サークルの場所は、人の出入りが少なく出来るだけ静かな場所が理想的です。直射日光が当たらず少し薄暗いくらいの場所で、風通しが良い場所にして下さい。外からの騒音も少ない場所が良いでしょう。
2.安眠グッズを用意する
犬用の安眠グッズを用意してあげましょう。犬用の枕やあごを乗せるための枕などがあります。
3.毛布を用意する
タオルケットや毛布などを置いてあげると、特に冬場は体の冷えを防ぐことが出来ます。
4.犬に接しない
寝ている時に犬に接するのは辞めて下さい。犬が寝ている時に、毛の手入れや、薬の塗付、爪を切るなどの行為は止めましょう。
睡眠を妨げると、ストレスになります。睡眠の邪魔になる行為は辞めてください。
まとめ
<犬の認知症について>
犬は、高齢になると人間同様に認知症になる場合があります。昼と夜の区別がつかなくなったり、夜鳴きをする場合もあります。夜鳴きはご近所迷惑になる場合もあるため、飼い主にとってもストレスになるでしょう。認知症を患ってしまい、夜鳴きをする犬の対策のひとつとして、精神安定剤や睡眠薬を処方してもらうという方法があります。
これらの薬は脳に作用するため、残念ながら効き目や安全性の保証はありません。夜鳴きをすると睡眠不足にもなりがちで、悪循環になってしまいます。特に認知症の症状がすすんでしまった老犬には、効果が期待できない場合もあります。犬用の精神安定剤や睡眠薬は数種類あり、用量も異なります。認知症による夜鳴きが始まったら、出来るだけ早く動物病院へ相談することをおすすめします。
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